日中互恵関係は幻想では?
グローバリズムでは、企業規模であれ、市場規模であれ、規模に優る側が圧倒的に有利となります。スケールメリットが強く働く限り、中小規模の企業は淘汰されるか、規模の大きな側に買収されて消え去る運命が待ち構えているのです。グローバリズムにおける主要な勝因は‘規模’ということになるのですが、この側面からしますと、ロジカルに考えれば日本と中国との間の互恵関係はあり得ないという結論に達せざるを得ないのです。日本国と中国とを比較しますと、市場規模において凡そ10倍程の差があります。人口14億人を擁する中国にあっては、生産量、消費量、労働人口、貿易額など、あらゆる数値において日本国を上回ります。グローバル時代ともなれば、モノ、サービス、労働力、資本などが国境を越えて自由に移動できますので、自国の国内市場を基盤として政府主導でグロ...日中互恵関係は幻想では?