戦略としての’嘘’の問題
本日は、4月1日、エイプリルフールの日です。一年365日において唯一、嘘を吐くことが許される日なのですが、このことは、残りの364日にあっては、嘘はご法度であることを意味しています。言い換えますと、’嘘を吐いてはならない’は、古今東西を問わず、人類社会に普遍的に見られる行動規範なのです。それでは、何故、嘘を吐いてはならないのでしょうか。当たり前のことなのですが、それは、嘘は、得てして他者の権利や自由を害してしまうからです。中でも自己の利益のために吐かれた嘘は、倫理・道徳的な批判を受けると共に、しばしば刑罰の対象ともなります。許される嘘と許されない嘘とを区別する基準は、利己的他害性=悪の有無にあると言えましょう(但し、ホワイトライや嘘も方便は、利他的行為であるため批判の対象外)。悪意ある嘘とは、即ち、他者を騙して...戦略としての’嘘’の問題