孫氏のロスチャイルド発言が暴露する私的世界支配の問題
先日、ソフトバンクグループを率いてきた孫正義氏が、19世紀にあって産業革命を牽引したのはユダヤ系金融財閥のロスチャイルド家であったとして称賛し、自らも’現代のロスチャイルド’となる決意を表明したと報じられておりました。何故、この時期にロスチャイルド礼賛発言があったのか、不思議なところなのですが、デジタル社会化の波が押し寄せている今日、同氏の発言は、本人の意図を越えた’何か’を暴露しているようにも思えます。近代という時代はヨーロッパにおいて啓蒙思想が広がり、人は生まれながらにして自由で平等な存在であるとする意識が根付いた時代でもありました。ギリシャ哲学に起源を遡る同思想が(古代ギリシャの民主主義が再生…)、近代人権思想、延いては民主主義の定着に貢献したことは疑いなく、自由、民主主義、法の支配、平等・公正といった諸...孫氏のロスチャイルド発言が暴露する私的世界支配の問題