宮内庁長官「拝察」発言の問題点
宮内庁長官の西村泰彦長官が、昨日6月14日の記者会見において「天皇陛下は現下の新型コロナの感染状況を大変心配されている」と発言した一件が波紋を広げています。同発言に対して、加藤勝信官房長官は、同日、「長官自身の考え方を述べられたと承知している」とする政府側の見解で応じましたが、憲法にも抵触する可能性もあるだけに、同発言は国民の関心を集めることとなったのです。そこで、本日の記事では、「拝察」発言の問題点について考えてみたいと思います。第1の問題点は、「拝察」である以上、同発言が天皇の真意であったのかどうか、誰も確認することができない点です。これは、かの’忖度問題’とも共通するのですが、官房長官の主観的な’受け止め方’や’想像力’による解釈に過ぎませんので、安易に「拝察」に従いますと、官房長官が’事実上の発言者’と...宮内庁長官「拝察」発言の問題点